持田総章、1934年東京都生まれ。版画家、大阪芸術大学の名誉教授。関西エリアの代表的な現代美術グループである「Ge」に所属、メインメンバーとして活動を行なっている。制作のテーマであるLOCATIONシリーズ「空気」は、長年の継続したコンセプトである。基底材のフェルトを加熱・炭化する事で、フェルトに内包されている空気を遮断もしくは拒絶する。この焼き印 (brand) を押す行為が、制作の主たる作業である。空気の含む所と含まない所、空気の内包と拒絶が画面を構成している。
モチーフは飛行機で、子供の頃に誰もが一度は夢に見た飛行は現実のものとなり、人間は時空の観念の変革を余儀なくされた。飛行の実現は想像と幻想を実体化し、新しい認識と行動に利便性をもたらしたが、一方でその実体は決して「平和利用」のみのものでなく、「戦争に使われている」現実がある。この選択は我々自身にゆだねられている。
国立国際美術館、大阪中之島現代美術館、大阪府立現代美術センター、大阪芸術大学、兵庫県立美術館、ミネアポリス美術デザイン大学、弘益大学、龍美術館
1975 – 2023までGe展に出展
2015 ミクストメディア 162.0×130.4cm
2015 ミクストメディア 162.0×130.4cm